子どもの「いや」にどう付き合ったらいいの?

【目次】

子どもの「いや」について

・子どもの「いや」3つの意味

・花育現場での子どもの葛藤への向き合い方

 

子どもの「いや」について

みなさんは子どもの「いや」にどうつきあっていますか?

 

「そうだよね、いやだよね」と共感したり、

「いやじゃないの!ほら!頑張れ!」と励ましたり。

 

いろんな付き合い方があります。

今回は、子どもの「いや」についての深堀りと付き合い方についてお伝えします。

子どもの「いや」3つの意味

子どもの「いや」には主に3つの意味があると考えます。

 

①自己主張の練習としての「いや」

幼少期は自己主張期ともいわれ、「いや!」を連発。

叱ってもだめ、おだててもだめ。

こうなるとお互い引くに引けず、

さらに強く叱ってしまい泥沼化する人も

いるのではないでしょうか。

 

ここでお伝えしたいことは、

実は子どもたちは、

自己主張の練習をしているのです。

 

緊急時の自己主張は、自分の身を守るために必要な大切な手段。

自己主張が自然にできる子もいれば、かなり勇気が必要な子もいます。

自己主張できるようになるための練習の場として一番安全な相手が、

お母さんだったりします。

 

だから、つい、

「どうして他ではいい子にできるのに、私だけ逆らうの?」と

「自分のことが嫌いなの?」「なめられてるの?」と不安になるかもしれませんが、

それは、お子さんが、自己主張できる一番安心な相手としてお母さんを選んでいるからです。

 

そして安心できる相手とはいえ、「イヤ」と主張することは勇気が必要です。

子どもに「イヤ」といわれると、ついこちらも感情的になって、直そうとしてしまいがちですが、

自己主張の練習をしているのだという意識があると、大らかに受け止められるのではないでしょうか。

 

②心の自立への不安を解消するための「イヤ」

例えば、お子さんが幼稚園や学校へいくのを嫌がったとします。

行きたがらない理由は様々ですが、その中の一つとして、

素敵なお兄さん・お姉さんになりたいという「意欲」と同時に、

でもそんな風になれるのだろうかという「不安」の中で揺れ動いている

ことがあります。

そのような時、「イヤ!」と吐き出すことで不安を解消しようとします。

私たち大人も、何か自分が人前で立つ時、頑張りたい気持ちもある一方で、

不安もありますよね。

そして、つい「イヤだなぁ。やりたくないなぁ」と口に出してしまう。

 

これと同じです。

 

ですので、子どもが「イヤだ」と言った時、「そんなこといわないの!」と否定せず、

子どもが頑張りたい気持ちと不安な気持ちの間で揺れ動いていることに寄り添えるといいですね。

 

③自分の気落ちをコントロールするための「イヤ」

 

自己主張できる力を伸ばしてあげることは大事です。

しかし、いつでも子どもの「イヤ」を受け入れてしまうことは、単なるワガママになってしまいます。

我慢すること、折り合いをつけることも覚えてもらう必要があります。

 

そのためにはどうしたらいいのでしょうか。

それは、「イヤと言いたい気持ち」と「本当は頑張りたい気持ち」の両方の気持ちに寄り添うことです。

子どもの場合、イヤと言いたい気持ちをコントロールすることはとても難しいです。

お菓子売り場で、駄々をこねる、泣き喚くという行為は、ある意味、コントロールできない子どもにとっては自然なことです。

大事なのは、なるべくイヤという気持ちを表現し尽くすまで見守ること。

 

イヤという気持ちを十分吐き出す時間をとると、

次に「頑張りたい気持ち、ちゃんとやりたい気持ち」が湧いてきます。

 

その際も、その気持ちに寄り添い、1人でやり遂げることが難しい場合は、一緒にやったり、一部を手伝ったりしながら、いやだという気持ちを乗り越えて、頑張れた!という達成感を得られるよう、私たちのサポートが必要です。

 

花育現場での子どもの葛藤への向き合い方

花育の現場でも、子どもが「イヤだ!◯◯したくない」という場面に遭遇します。

その際、花育インストラクターは、十分その気持ちに寄り添い、承認した上で、ゆっくり時間をかけて見守り、本当は頑張りたい気持ちの芽生えを逃さず、今度はその気持ちに寄り添い、応援します。

このように、子どもの「イヤ」の背景には、実に奥深い意味があります。

子どもの心の仕組みをしっかりと学べ、お子さんの心育てに携われる花育インストラクターにあなたもなってみませんか?

 

監修・芙和せら(フラワーセラピー創始者)