日常使いの花道具〈花がぐんと身近になる〉

日々の暮らしに花を取り入れると、生活空間がぱっと明るく、そして華やかになります。花を取り入れた暮らしは、わたしたちの暮らしを忙しさから解放してくれ、癒しや豊かな気持ちを届けてくれます。しかし、花を飾ると聞くと、特別な道具や知識が必要なのではないかと身構えてしまう方が多いのではないでしょうか。でも心配はいりません。花を日常に取り入れるのは、思っているよりも気軽にできるのです。

この記事では、気軽に取り入れやすい花に関わる道具をご紹介して、花を気軽に飾る習慣をご提案します。花を取り入れた生活は、きっとこれまで以上に彩り豊かなものになるはずです。

基本の花道具

・はさみ

花を長持ちさせるためには、茎をきれいに切ることが大切になります。そうすることで、花が水を吸い上げやすくなるのです。一般的なはさみでも代用できますが、切るときに茎をつぶしてしまうことがあり、すると水の吸い上げが悪くなってしまいます。専用の花ばさみは一般的なものよりも刃が厚く、硬い茎や枝でもスパッと切れるため、花が生き生きと保たれます。使用した後のはさみは、必ず清潔にして乾燥させておくことも大切です。

・花瓶

花を飾るときに欠かせないのが花瓶です。と言っても特別なものを用意する必要はありません。まずはグラスやマグカップ、空き瓶などを利用して飾ってみましょう。ペットボトルでも構いません。器の形や色、素材が変わるだけでも印象が大きく変わります。近年は100円ショップなどでも素敵な花瓶が手に入りますよ。一輪挿し用の小ぶりな花瓶も、気軽に花を飾りやすいのでおすすめです。部屋に合ったお気に入りのものを見つけてみましょう。

・剣山・フラワーフロッグ

花を安定して飾るために使うのが剣山やフラワーフロッグです。これがあれば、ちょうど良いサイズの花瓶が手元になくても、例えばお皿の上などでも花が飾れます。剣山は、日本の生け花で伝統的に使われてきたもので、金属のピンに茎をさして固定します。しっかりと固定されるので自由な角度で花を飾ることができます。フラワーフロッグはモダンなデザインのものや、さまざまな素材のものがあり、使い方に合わせて自由に選べます。スポンジ状のフラワーフォームもおすすめです。

花を長く楽しむための道具

・フラワーフード

花を長持ちさせる栄養剤で、花瓶の水に混ぜておくと花の鮮度が保たれます。切り花を購入すると小袋に入ったものが付いてくることもありますし、フラワーショップやホームセンターなどで手軽に購入できます。花瓶の水は毎日入れ替えるのが理想ですが、フラワーフードを入れておけば、忙しくて手入れの時間がうまく取れないときや家を不在にする場合でも、花瓶の水のバクテリアやカビの発生を抑えてくれるため長く花を楽しめます。

・花瓶用クリーナー・ブラシ

花を長く楽しむためには、清潔な環境が欠かせません。特に切り花が生けられる花瓶は、花が直に触れてそこから水分を吸い上げるため、綺麗に保ちたいものです。花瓶の内側は意外にもバクテリアが繁殖しやすい場所です。花瓶は細長いものや口が小さいものも多いため、洗いにくいのが難点です。花瓶を洗う専用の細長いブラシがあれば、お手入れが簡単にできるのでおすすめです。特にクリアなガラスの花瓶は汚れも目立つため、清潔にすることで花を飾ったときの見栄えもぐんと良くなりますし、花がより長持ちします。

まとめ

花のある暮らしは、それだけで忙しい日常に癒しを与えてくれます。特別な道具や大掛かりな道具は必要ありません。専門的なテクニックや知識がなくても大丈夫です。身近な道具を利用して、まずは一輪からでも気に入ったお花を飾ってみましょう。そしてほんのひと手間、毎日の暮らしの中で花に向き合う時間を作ってみましょう。慌ただしい生活の中であっても自分を見つめ、取り戻す時間となってくれます。次はどの花を飾ろう、どんな花瓶を使おう、と考える時間も楽しいものです。

ぜひ暮らしに合った道具を選び、日常に花を添えてみましょう。道具があるだけで花の存在がぐっと身近なものになり、より彩り豊かな生活を実感できるでしょう。