6歳までの子どもの「叱り方」
【目次】
・叱るべきポイントについて
・叱るべきポイントはたったの3つ
・まとめ
叱るべきポイントについて
花育では、子どもの自由な自己表現を大切にしています。
子どもたちの想いを受け止め、一緒の世界を味わいます。
そこにジャッジメントや指導の余地はありません。
全肯定して子どもの心に寄り添います。
このことは決して、子どもの言動に迎合して、子どものご機嫌をとることを意味するのではありません。
やはり、叱るべき場面も出てきます。
ただ、叱るべきポイントは3つでいいと考えます。
次の章では、叱るべき3つのポイントについてお話します。
叱るべきポイントはたったの3つ
子育てをしていると、時に叱らなければいけない場面が出てきます。
子を思ってのこととはいえ、
・きつく叱りすぎてしまった
・本当は叱りたくないのに…
・なんて私は叱りベタなんだろう
と落ち込むこともあると思います。
しかし、安心してください。
本来、叱るべき場面というのは多くはないのです。
下記に叱るべき3つのポイントをまとめました。
①命に関わる危ないことをした時
②大事なことに関するルールを守れなかった時
③人に迷惑をかけたとき
順番に詳しくみていきます。
①命に関わる危ないことをした時
これは、幼い時ほど叱る回数が多くなるので大変ですが、
それでも、放置するわけにはいきません。
・ハサミなどの刃物を持って遊ぶ
・狭い空間で走り回る
・人に危害を加える
などの行為に関しては、その場で短く、
「いけないよ!」と叱ります。
見落としがちなのが、例えば、ものを投げるという行為ですが、
お皿を投げるなどの行為は確かに危険で叱るべきことです。
しかし、「ものを投げる」という行為で子どもたちは筋力をつけている、成長しているのも事実です。
ポイントは、命に関わる危険なことをした時に叱るのは当然なのですが、
皿を投げるのではなく、ボールを投げる行為に変換し、「ボールを投げて遊ぼう」と提案し、
子どもの発達を促すという方向に持っていくこと。
こういったアプローチができるよう、日頃から子どもの発達について学び、
知識として知っておくことが大切です。
②大事なことに関するルールを守れない時
花育の現場では、
・花育インストラクターやお友達の話を聞く
・ハサミを持ち歩かない
・走り回らない
などのルールを定めています。
活動に入る前に、ルールをしっかりと伝えています。
実際に、ルールを破る行為がみられたときには目を見てしっかりと叱ります。
大事なことは、子どもたちは、なぜそれがいけないことなのかを理解していない故に、
行動していることが多々あるということを私たち大人が認識しておくことです。
このため、一つ一つ丁寧に、叱った後は、そうしたかった気持ちに寄り添い、
その上で、社会でのルールを守ることの大切さを話していきたいものです。
③人に迷惑をかけた時
押す、手を出すなど直接危害を加えようとした時はもちろん、
公共の場で、大声をあげる、走りまわる、触ってはいけないものに触る、壊そうとするなどの行為に対してもその場で叱ります。
ここで大事なポイントは、
「運転手さんに怒られるからやめようね」というような責任転嫁をする叱り方をしないことです。
この叱り方だと、
「この人の前では大人しくしておかなきゃいけないけれど、
この人の前なら何をやっても許される」と好き勝手振る舞ったり、
人を選んでその場をやり過ごす子どもになってしまいます。
そうではなく、毅然とした態度で叱り、なぜその行為がいけないのか、
どうすることで周りの人とより良い関係を作っていけるのか
一緒に考える機会を作ったりして、その都度真剣に分かち合っていく必要があります。
年少時代は、社会性がぐんぐん育っていく時。
家庭、保育園、幼稚園、学校、社会には守らなければならないルールがあるのだと
理解していく大切な時だからこそ、責任を持って叱ることが大切です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
叱るという行為は、
子どもの見方を少し変えるだけで、
叱る回数が激減します。
そして、大前提として、全肯定の姿勢で子どもたちと関わること。
花育インストラクターもこの「全肯定の姿勢」を大切にしています。
この土台があっての「叱る」だからこそ、子どもたちはしっかりとそれを受け入れ、
社会性を身に付けていきます。
監修・芙和せら(フラワーセラピー創始者)