「虹は7色?文化・国によって違う色の数」


ふと見上げた空に虹がかかっているのを見ると、何とも幸せな気分になりませんか?雨上がりの空に現れる虹は旧約聖書にも登場し、古今東西「幸運のシンボル」として親しまれています。

幼い頃、たくさんの色を使って虹を描いた記憶のある方も多くいらっしゃると思いますが、みなさんは「虹の色は何種類の色で構成されている?」と聞かれたら何と答えますか?

一般的に虹は7色と認識されていますよね。これは、万有引力を発見したイギリスの物理学者ニュートンが「虹は7色」と定義したことが元になっており、「赤・橙・黃・緑・青・藍・紫」の順番で並んでいます。ニュートンが18世紀初頭に出した『光学』という書物に記され、それがオランダで広まった後に日本へ伝わり、定着しました。

1.他国では違う?虹の種類


「にじいろ」という言葉がある日本の虹は、7色で構成されていますよね。しかし、この虹の色数は世界共通ではないのです!他の国では、3、4、5、8色と様々に虹の種類が分かれています。例えば、ハワイでは伝統的な「アニラウルウ(Anilauulu)」と呼ばれる虹があり、赤・オレンジ・黄緑・緑・青・紫の6色で構成されています。
このアニラウルウは、ハワイ語で「雨が舞い降りる虹」を意味し、ハワイの山岳地帯であるマウナケア山から降り注いだ雨が、太陽の光に反射して出来る美しい現象を表しています。特徴的なのは、通常の虹が半円の形をしているのに対して、アニラウルウは完全な円状の形をしていることです!

アニラウルウは、ハワイの先住民であるポリネシア人にとっても特別な意味をもっています。彼らは虹を神聖な存在と考え、神聖な出来事の予兆としてとても重要視していました。アニラウルウは美しさと神秘性を兼ね備えた特別な虹で、多くの人々に大きな感動を与えています。

インドでは「アルクシャ(Arkusya)」と呼ばれる虹があり、赤・橙・黄・緑・青・青緑・紫・藍の8色で構成されています。アルクシャはサンスクリット語でそのまま「虹」を意味し、インドの文化や宗教において古来から神聖なシンボルとして扱われてきました。インドの民間伝承によると、アルクシャは神々の戦いや神聖なイベントの兆しだとされています。さらに、インドの神話に登場する神々や英雄たちが、虹を橋として天空や天界へと渡る姿が描かれています。

また、インドの宗教的なお祭りやイベントでアルクシャを見れるのは祝福された出来事として扱われ、人々は喜びます。美しい色彩で輝く幸運や希望の象徴とされ、インドの豊かな文化や宗教の一部として人々の心に深い感動を与えてきたのですね。

日本と同じように虹を7色としている国には、イタリア、オランダ、韓国などがあげられます。他国では、

6色:アメリカ、イギリス(赤、橙、黄、緑、青、紫)
5色:ドイツ、フランス、中国、メキシコ(赤、橙、黄、緑、青)
4色:ロシア、インドネシア赤、黄、緑、青)
3色:台湾(ブヌン族)、アフリカ(ショナ語族)(赤、黄、紫)

国によってずいぶんと差がありますね。

2.虹の色数は国によってなぜ違う?


虹の色数が世界で異なるのはなぜでしょうか?虹は、国によって出現する色数が違うのでしょうか?それとも私たち人間の見え方、色の分類の仕方によるものなのでしょうか?

一般的に虹は大気中の水滴に太陽の光が反射・屈折・散乱することで色が出現します。そして、わたしたちにはいくつもの色が連続的に見えているのです。

しかし、そもそも色の分類の仕方は文化によっても異なります。例えば、英語圏では「オレンジ」という色名があるのに対して、一部の国では、青と緑の中間色として扱われ、色名そのものがないことがあるのです。

さらに、文化的な影響によって色の認識や分類が異なることもあります。例えば、日本の伝統的な色彩では、青と藍が別の色として区別されていますが、一部の西洋の国では、これらは同じ「青」として扱われることがあるのです。虹の色の数は、文化や言語、そしてその背景にある人々の知覚や意味付けによって変化するのですね。

私たちも、「虹は7色!」という固定概念にとらわれず、今一度フレッシュな気持ちで虹を眺めてみると、新たな色の発見があるかもしれませんね!

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