夏だって楽しみたい!切り花を長持ちさせる方法5選
普段は花を買う習慣があまりない、という方でも、お祝いやプレゼントでいただいたお花を部屋に飾って、気持ちが華やかになった経験のある方は多いのではないでしょうか。実は花には、眺めているだけでストレスの軽減やリラックス効果をもたらすなど、人の心にとって様々な良い効果があることがわかっています。
しかし、夏の暑い時期はお花も傷みやすいため、飾るのをためらってしまうかもしれません。そこで、夏でも切り花を長く楽しめる方法をご紹介します。暑い時期でも暮らしの中に積極的に花を取り入れてみませんか。
花が与えてくれる心理的効果
花は「色」「香り」「花姿」の3つの要素で人の心に様々な心理的効果を与えてくれます。複数の要素が心に影響を与えるため、例えば同じ種類の花であっても、心理効果は色によって異なります。色による代表的な心理効果をあげると、赤ならば活力やエネルギーを高め、ピンクは心を和ませ、黄色には好奇心をかきたて活性化するといった効果が期待できるのです。
それぞれの花が持つ自然の姿に加え、フラワーアレンジメントによって花を組み合わせ形を整えることで、活力を与えてくれたり穏やかな気持ちになれたりもします。そこに香りの効果も組み合わせることで、より高い心理的な効果を得られるようにしたのが、お花を使った芸術療法である<フラワー心理セラピー>です。
そのようなお花の効果を、夏の暑い時期こそ取り入れて、日々の生活を少しでも快適に過ごしたいですよね。
夏に花が長持ちしない理由
梅雨から夏にかけた気温や湿度が高い環境は、切り花の鮮度を保つには難しくなってきます。
理由の1つとして挙げられるのは、花の蒸散活動がうまくいかなくなることです。蒸散活動とは、植物の内部にある余分な水分を排出し、新たな水分を吸い上げる活動のことです。しかし、湿度が高いとこの蒸散活動がうまく行われなくなり、蒸れて細菌が繁殖します。
また、気温が高いと花瓶の中の水が傷みやすいことも理由の1つです。水が傷んでしまうと花瓶の中で雑菌が繁殖してしまいます。水と一緒に雑菌も吸い上げた切り花は、傷みが早く進んでしまうのです。
長持ちさせる方法5選
それでは、暑い時期でも切り花を長持ちさせるにはどのような方法があるでしょうか。
ポイントは、花を飾る場所と水の管理方法です。ここからは、切り花を長持ちさせる方法を5つご紹介します。
1. 暑すぎる場所を避ける
2. エアコンの風が当たる場所を避ける
3. 適切な水の量を守る
4. 水換えを毎日行う
5. 水揚げを行う
暑すぎる場所を避ける
切り花は暑さや直射日光が苦手です。暑い場所、直射日光の当たる場所は避けて、風通しがよく涼しい場所に飾るようにしましょう。風通しの良い場所であれば、自然と空気も入れ替わるため気温や湿度が上がりにくくなります。
エアコンの風が当たる場所を避ける
エアコンの風が直接当たる場所は切り花にとって良い環境とは言えません。自然の風と異なりエアコンの風は乾燥しているため、花や葉の水分が蒸散しすぎてしまうのです。ですが、エアコンで室内の湿度や温度を調節するのは切り花にとって良いことですので、飾る場所を調整してみましょう。
適切な水の量を守る
水が触れている部分は、茎が腐りやすくなってしまいます。切り花に十分な水を与えたいと考えて、花瓶にたっぷりの水を入れたくなってしまうかもしれませんが、実はその必要はありません。全ての花の茎が水に浸かった状態で、10㎝程度の量があれば十分です。水に触れる部分が少なければ、その分雑菌も繁殖しにくくなります。
水換えを適切に行う
夏場は水も傷みやすくなります。傷んだ水をそのままにしてしまうと、花瓶の中でバクテリアが発生し、水を吸い上げるための茎の管が詰まってしまいます。すると、切り花は茎から十分な水分を取り入れられなくなります。花瓶の中の水を常に清潔に保つために、夏場であれば毎日水換えを行い、花瓶も洗って清潔にしておきましょう。
水揚げを行う
水揚げとは、十分な水分が行き渡っていない状態の切り花に十分な水分を吸い上げさせるための作業です。一般的な水揚げは、バケツやボールなどに貯めたたっぷりの水の中に花の茎をつけ、その中で茎を切り落とす「水切り」という方法で行います。
通常は切り花を花瓶に飾る前や、花びらに元気がなくなってきたと感じた時、水換えの際などに行うと良いものですが、夏場は毎日行うことをおすすめします。また、水切りを行うときには必ず清潔なはさみを使い、細菌の繁殖を抑えましょう。
まとめ
夏の花は生命力を感じられる力強い花も多く、私たちの心も自然とエネルギーを高められます。
傷みやすいことが気になって、夏は切り花を飾るのをためらう方も多いと思いますが、ご紹介したポイントに気をつければ、暑い時期にも切り花を長く楽しめるはずです。室内空間をお花で飾って、夏を快適に過ごしてみませんか。