花育士とフラワーアレンジメント講師の違い

【目次】

・花育では「指導」はしません

・花育は親子の絆を深めます

・花育の役割

花育では「指導」はしません

いわゆる一般の「フラワーアレンジメント教室」では、

①先生が「今日はこの形を作りましょう」と説明する

②それをみて生徒さんたちがお花をアレンジする

③生徒の作品を先生が手直しする

このような流れになっています。

正解のカタチがあってそこに導くこと、つまり「指導」が入ります。

 

一方で、花育は「指導」はしません。

(※ハサミの使い方・部屋でのルールはしっかりとお伝えします)

花育でも、花や資材を使って作品を作りますが、そこに正解・不正解はありません。

花育で、子どもたちは、好きなお花を選びます。

 

そして「こうしたい!」という気持ちのおもむくままに、自由にお花で表現します。

お花にスパンコールをつけたり、茎にリボンを結んだり、それはまるで小さなアーティストのようです。

花育士は決して、「ここはこうした方がいい」という指導はしません。

 

例えば、お花がまっすぐ立たない時に、

「どうするといいのかな、、、この茎は使えないかな」

「ここにヒモもあるよ」とヒントを伝えながら一緒に考えていきます。

 

そして、作品を作り終えたら発表タイムになります。

子どもたちは、「これが滑り台で、ここからジャンプできるんだ!そして、遊びに疲れたら、この葉っぱの下で休むの」と、得意げに話してくれます。

花を人間に見立てて、「これは、ママと私」と少し照れながら嬉しそうに教えてくれる子もいます。

 

花育士は、子どもたちが作った世界にワープします。

「そっか〜、この葉っぱの下で雨宿りするんだね!」

「この花はベッドなんだ!気持ち良さそうだね〜」

こんな会話をしながら一緒になってその世界を味わいます。

 

私たちは常に周りから「評価される」世界にいます。

それは子どもたちも同じです。

小さい頃から「上手か下手か」で評価され、常に周りの目を気にして生きています。

自由に表現してもいいとされる「美術・図工」の時間でさえ、

正解とされるお手本があり、そこからズレると直されてしまいます。

 

花育教室は、思い切り自分を表現できる場所です。

あるがままの姿を仲間や花育士に認めてもらい、子どもたちは安心します。

たくさんのフワフワあったかい言葉のシャワーをあびると、子どもたちの心の中に、

自信がむくむくと湧いてきます。

 

最初、表情が堅く、小さな声でしかあいさつできなかった子が、時間が経つにつれて

表情がやわらぎ、終了する頃には、大きな声で堂々と自分の作品のこだわりポイントを

話している、そんな光景がみられます。

花育は親子の絆を深めます

花育では、親子の絆を深める役割も担っています。

〈保護者の方からの声〉

Yさん

年長の娘なのですが、つくった作品が大きくて持ち帰るのに大変そうだったから、「ママがもとうか?」と声をかけたんです。そしたら「いい!自分で持つ!」と言って、電車の中でもずっとその作品を抱きしめていました。家に帰ると、家族みんなをリビングに集めて(笑)、作品のお披露目会をしていました。茎にピンクのリボンを結んだところがお気に入りだと何度も言っていました。そして、自分もピンクのリボンを頭に巻いて「この子(お花)とお揃い〜」ってすごく嬉しそうでした。きっと自分そのものを表現したんだと思います。また行きたい!と張り切っています。

Aさん

花育士さんから「お子さんが取り組む姿を見守ってくださいね」と言われたにもかかわらず、つい「それはやめた方がいいんじゃない?こうした方がいいと思うよ」なんて手を出してしまいました。いかにいつも家で口出ししているのかがわかり反省。。。見守る勇気、大切ですね。

Hさん

私は、我が子は集中力がないってずっと思っていて、いつも叱っていました。だけど、花育の時間、こちらの声が聞こえないくらい集中していたのをみて安心しました。そして、家ではいつも予定がぎっしりで、「早く早く」と急かしていたので、そりゃ集中できないよね・・・と思いました。子どもに、思い切り何かに没頭できる時間をつくってあげたいです。

 

花育はママや保護者の方たちに、自分の子育てはどうなのかなと立ち止まって考えるきっかけを与えてくれます。

続けて花育を受けていただくことで、ママたちのお子さんへの接し方が変わり、親子の絆が深まったと喜びの声もいただいています。

花育の役割と子ども花育インストラクターの資格について

花育は大切な未来を担う子どもたちに、お花を通して、

「ボクは、わたしは、このままでいいんだ」

「自分は存在価値があるんだ」

という自己を肯定する心を育みます。

子ども花育インストラクター養成講座では、フラワー心理セラピーを基本に「花で子どもの心にふれる」大切さ、子どもがもともと持つ生命力を伸ばし、豊かな感情を高めていくため、子どもたちへの接し方・見守り方を学んでいきます。

 

監修・芙和せら(フラワーセラピー創始者)